2019年5月1日に元号の変更が予定されています。SASではシステム部分に元号を
利用していないため、通常の動作に影響はありません。
一方で、データの入力や出力に利用される機能（出力形式及び入力形式）には元号を
利用しているものがあります。そのため、これらを用いて日付や日時データを
扱う場合、対応が必要となります。
出力形式:NENGO、JNENGO、JNENGOW、JNENGOT、JNENGOTW
入力形式:NENGO、JNENGO
SAS 9.4のすべてのメンテナンスバージョン（SAS 9.4 TS1M0からSAS 9.4 TS1M6）に
対しては、Hot Fixが提供されています。以下のNoteの[Hot Fix]タブからダウンロード可能です。
Problem Note 63973: An update is needed to provide support for the Reiwa era in NENGO and JNENGO formats and informats
適用手順はこちらのドキュメントに記載があります。zipファイルをダウンロードし
SAS Deployment Managerから適用します。使用しているSASのメンテナンスバージョンは
起動時のログの以下の部分から判断ができます。以下はSAS 9.4 TS1M6の例になります。
NOTE: SAS (r) Proprietary Software 9.4 (TS1M6 DBCS3170)
またマクロ変数SYSVLONGの値からも確認できます。
%put &sysvlong;
/* 出力例： 9.04.01M6P110718 */
SAS 9.3以前のバージョンを利用の場合、バージョンアップを検討するか
DATAステップやユーザ定義出力形式などで個別に対応する必要があります。
ユーザ定義出力形式、入力形式にて対応する場合、添付のSASプログラムのような
方法が利用できます。SAS 9.2以前の例では、出力形式NENGO、JNENGO、JNENGOW
に対応しています。SAS 9.3からは、FCMP関数がFORMATプロシジャで利用できるため
追加で出力形式JNENGOT、JNENGOTWと、入力形式NENGO、JNENGOに対応しております。
動作を十分に検証の上ご利用ください。
SAS 9.2以前:new_era_9.2.sas
SAS 9.3以降:new_era.sas
次回以降のSASセッションで参照する場合、ファイルを出力しておいたライブラリを
システムオプションFMTSEARCHとCMPLIBに指定することで可能になります。これは
autoexecファイル等で自動定義可能です。
・autoexecファイル内に指定
/* SASUSERライブラリの例 */
options append=(cmplib=sasuser.functions fmtsearch=sasuser);
/* ユーザ定義ライブラリの例 */
options append=(cmplib=test.functions fmtsearch=test);
libname test "C:\temp";
詳細は、以下のリンクをご参照ください。
Windows版SAS 9.4 第3版
p20. SAS自動実行ファイル
UNIX版 SAS 9.4 第4版
p22. 構成およびAutoexecファイルについて
